しかし、と同時に、片倉君は、ガンジイなどの影響を非常に受けていて、――つまり、暴力否定、それから、その暴力に対する非暴力抵抗ですか――むしろ、実際的には、キリスト教よりもそちらの方が強いんじゃありませんかねえ。ねえ片倉君?
友吉 ……(はずかしめられ、なぶりものにされた小動物のようにドギマギして)そんな――私は――べつに、そんなこと――
木山 ……(この人だけは、次第に敬意に近いもので友吉を注意深く見守りながら)あなた、片倉さん――コンミューニズム――あなた共産主義者ではありません?
友吉 ……(びっくりして、かぶりを振る)いいえ、あの――
木山 どう思います、共産主義を?
友吉 ……はい。良い事だと思いますけど、私には深い事はわかりませんので――
木山 これから後、もし戦争が起きたとします。どうなさいます? やっぱり反対しますか? それがどんな種類の戦争であってもです。それが、どこの国とどこの国との間に起きてもです。
友吉 ……しかし、戦争はもう、起してほしくないと思います。私は――。(いいよどむ)
木山 (友吉の左の腕をつかんで)御意見を聞かせてください。いえ、私たちは、なんです
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