ええ、それでこの……住む所なども、行きあたりバッタリに、方々の宿屋だとかなんかに、この――
人見 ふむ。……
小笠原 先生、いかが? やっぱり、向うのは、すばらしゅう[#「すばらしゅう」は底本では「すばらしゆう」]ござんすわ。口の中で、まるで、とろけるみたい!
木山 (デセールの皿を持ってツカツカこっちへ来て、二人に皿を出して)どうぞ。
人見 やあ、どうも。ごちそうさま。(一つつまむ)
木山 (友吉に)あなたも、どうぞ!
友吉 はい。あの、いいんです、僕は。いいんです。
木山 先生、妹さん、どうかしました?
人見 ええ、いえ、――(友吉に)ありがとう。いや、至急に、その、会うとか――君の家にも、そのうちに行って――(話を打ち切るように)どうも、ありがとう。
友吉 いえ、そんな――ただ、僕にも、責任が有るような気がするもんですから、一度先生に御相談して――
人見 いや、ありがとう。私も考えてみます。……(すぐわきに立って注意して聞いている木山に、牧師として習慣的になった笑顔を見せて)やあ、ハハハ、いえね、――この人は、なんですよ、片倉君といいまして、此処の会員だったんですが――
木山 (
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