小笠原 (おびえた目で人見を見る)……?
人見 (笑って)たとえ、ドロボウにしたって、なんにも、あなた、このウチには取って行く物はない。
小笠原 でも――
人見 じゃまあ……(左手へ行く。小笠原も一人で居るのが不安らしく、急いでしたがって去る。室内に誰もいなくなる。……間)
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(右手から友吉が入って来る。なつかしそうにそのへんを見まわしながら。学生服や作業服など有りたけの着物を重ねた、極端にみすぼらしい姿と、青ざめた、柔和な顔。ビッショリとぬれた両足。肩に附いた雪をはらいおとしながら、眼を輝かして、デコレーションにキラキラときらめいているクリスマス・ツリイに見とれている……間)
(奥から、腕や頭についた雪をはらいながら木山と竜子が、同時に左手から人見と小笠原が、もどって来る。木山と竜子はすぐに友吉をみとめて立ちどまる)
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人見 (小笠原に)やっぱり、コジキですよ。……(友吉を見て、すこしギクンとする)……(しばらく友吉を見つめていてから)なあんだ、――君か?(木山と竜子は友吉を知らないが、人見の知人らしいことがわかり、ホッとして見ている
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