告があった。寺田も知らせて来ました。然も忠臣蔵のあとだから面白いと書いて来ました。「猫」が芝居になろうとは思わなかった。上下二幕とはどこをする気だろう。僕に相談すれば教えてやるのに。
[#ここで字下げ終わり]
[#地から3字上げ]夏目金之助
高浜清様
○
明治三十九年九月十四?日(葉書)
[#ここから1字下げ]
今夜三崎座の作者|田中霜柳《たなかそうりゅう》という人が来て「猫」をやるから承知してくれといいました。仕組もききました。二、三助言をしました。苦沙弥が喧嘩をする所がある呵々。
見に来いというた。どうです。
[#ここで字下げ終わり]
[#地から3字上げ]夏目金之助
高浜清様
○
明治三十九年九月十八日(葉書)
[#ここから1字下げ]
ぼくの妻の父死んで今週は学校を休む事にした。その外用事|如山《やまのごとし》。三崎座を見たいが行けるかしら。もし行けたら御案内を仕る積りなり。
[#ここで字下げ終わり]
[#地から3字上げ]夏目金之助
高浜清様
○
明治三十九年九月十九日(封書)
[#ここから1字下げ]
拝啓
前へ
次へ
全151ページ中90ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
高浜 虚子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング