と御申しこしなされ、おどろき申候。御とまりは七日市と申所、わたくし家神のべと申より東三里ばかり也。さつそく参候而《まゐりそろて》、一夕御はなしども承候、第一ことのほか御すくやかなる御様子、大ごゑたかわらひもへいぜいのとほり、すこしもたびの御つかれなく、めづらしき山川ここかしこ御なぐさみおほく候よし。御奉行様御おぼえもめでたく、あまりにしたしくなし下され、同行《どうぎやう》のてまへすこしきのどくなるくらゐに御坐候よし。さて六月十七日あさ、わたくし方へ御いでなされ候。御たびかけのこと、しな/″\御みやげ等下され、いたみ入かたじけなく奉存候。妻《さい》姪《てつ》どももまかり出、御めにかかり候。九つ時分御立なされ、御いとまごひ申候へども、とかく御名ごりをしく、尾道と申まで、西南六里、御あとより追かけ候|而《て》、また一夜御はなし申候。御しよくじなどもよくなされ候。これは少々御ひかへなされと申候ほどのことに候。」
「右御様子申上度、且又御状一通御届申候ため、一筆啓上仕候。暑甚御坐候。御保護専一奉祈候。恐惶謹言。六月十九日、菅太中。伊沢長安様。」
「十七日一夜をのみちにて御はなし承、早朝御立にて御
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