[#「くさかんむり/熱」、第4水準2−80−7]炉。一縷烟出窓外。真如坐画図中舟。幽遠清澹之趣。※[#「二点しんにょう+向」、第3水準1−92−55]与塵凡隔。実一時之勝事也。」亨和中の諸生は香を懐にして舟に上《のぼ》つた。当時の支那文化は大正の西洋文化に優つてゐたやうである。
霞亭は江戸にあつて学業成就した。そして某藩の聘を避けむがために、奥州に赴いた。偶《たま/\》韓凹巷《かんあふこう》が伊勢国から来て此行を偕《とも》にした。山陽は「学成、一藩侯欲聘致之、会聯玉来偕遊奥、以避之」と云つてゐる。
此北遊の年月はわたくしの未だ知らざる所である。しかし或は文化元年甲子二十五歳の時ではなかつただらうか。凹巷はかう云つてゐる。「松島偶同遊。柳橋訂此期。独奈河良佐。客中臨路岐。迢々彼遠道。共指天之涯。下毛路向東。十月朔風吹。(中略。)帯月発荒駅。衝雨尋古碑。塩浦過群嶼。宛如局上棋。有楼収全境。眼中無蔽虧。富山又石港。探勝路逶※[#「二点しんにょう+施のつくり」、第3水準1−92−52]。」わたくしは先づ「柳橋訂此期」の句と、敬軒の別れ去つたことを叙する数句とに注目する。
わたくしは此詩句
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