《ちかけい》から出《い》で立つ一本の長い茎《くき》の頂《いただき》から一方は花穂《かすい》となり、一方はこの葉となって出ていて長柄《ちょうへい》があり、それが三|柄《へい》に分かれ、さらにそれが三|小柄《しょうへい》に分かれて各|小柄《しょうへい》ごとに緑色の一|小葉片《しょうようへん》が着《つ》いている。葉片《ようへん》は心臓状卵形で尖《とが》り、葉縁《ようえん》に針状歯《しんじょうし》があり、花後《かご》にはその葉質《ようしつ》が剛《かた》くなる。かく小葉《しょうよう》が一|葉《よう》に九|片《へん》あるので、それで中国でこの草を三|枝《し》九|葉草《ようそう》というのだが、淫羊※[#「くさかんむり/霍」、第3水準1−91−37]《いんようかく》というのがその本名である。しかしこの淫羊※[#「くさかんむり/霍」、第3水準1−91−37]《いんようかく》の名は、この類の総称のようである。
右|漢名《かんめい》(中国名のこと)の淫羊※[#「くさかんむり/霍」、第3水準1−91−37]《いんようかく》に就《つ》き、中国の説では、羊がこの葉(※[#「くさかんむり/霍」、第3水準1−91−
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