37]《かく》)を食えば、一日の間に百|遍《ぺん》も雌雄《しゆう》相通《あいつう》ずることができる効力を持っていると信ぜられている。昔からこんな伝説が右のとおり中国にあるので、日本でもこれが成分を研究してみた人があったが、なにもそんな不思議《ふしぎ》な効力はないとの結論で、たちまちその研究熱が覚《さ》めてしまって、今日《こんにち》ではだれもその淫羊※[#「くさかんむり/霍」、第3水準1−91−37]説《いんようかくせつ》を信ずる馬鹿者《ばかもの》はなくなった。
かのタデ科に属し、地下茎《ちかけい》に塊根《かいこん》のできる何首烏《かしゅう》すなわちツルドクダミも、一時はそれが性欲に利《き》くとて、やはり中国の説がもとで大騒ぎをしてみたが、結局はなんの効《こう》も見つからず、阿呆《あほ》らしいですんでしまった。
イカリソウはヘビノボラズ科に属し、右の名のほかになおクモキリソウ、カリガネソウ、カナビキソウなどの別名がある。
[#「イカリソウの図」のキャプション付きの図(fig46821_18.png)入る]
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果実
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