撃撃高≠獅奄≠獅浮香@Yendo[#「Yendo」は斜体](コバタワラ)、Colpomenia sinuosa Derb[#「Derb」は斜体]. et Sol[#「et Sol」は斜体]. forma deformans Setch[#「Setch」は斜体]. et Gard[#「et Gard」は斜体].(ヒロフクロノリ)、Colpomenia sinuosa Derb[#「Derb」は斜体]. et Sol[#「et Sol」は斜体]. forma expansa Saund[#「Saund」は斜体].(ヒラフクロノリ)、Chaetomorpha moniligera Kjellm[#「Kjellm」は斜体].(タマシュズモ)、Cladophora utriculosa Kuetz[#「Kuetz」は斜体].(ヒメシホグサ)、Enteromorpha clathrata J[#「J」は斜体]. Ag[#「Ag」は斜体].(カウシアオノリ)。
西瓜――徳川時代から明治初年へかけて
スイカの中国名は西瓜で、その学名は Citrullus vulgaris Schrad[#「Schrad」は斜体]. である。我国でつくられる瓜類の中で特にその葉が細裂しているので、直ぐに他の瓜類とは見分けがつく。熱帯地方ならびに南アフリカ地方の原産で俗に Watermelon と呼ばれる。
スイカは水瓜の意ではなく、西瓜の唐音から来たものであることが寺島良安《てらじまりょうあん》の『倭漢三才図会《わかんさんさいずえ》』に出ている。そうしてみると、この水々しい瓜でも上のように水瓜の意味ではないことが分かる。
白井光太郎博士の『植物渡来考』に『長崎両面鏡《ながさきりょうめんかがみ》』を引いて「天正七年に西瓜南瓜の種来る」と書いてある。しかるに御小松院の時の人、僧の義堂の詠じた詩でみれば、なおその前に西瓜があったことになる。そしてその詩は「西瓜今見[#(ル)]生[#(ルコトヲ)][#二]東海[#(ニ)][#一]剖破[#(スレバ)]含[#(ム)][#二]玉露[#(ノ)]濃[#(ナルヲ)][#一]」である。貝原益軒の『大和本草』によれば、スイカは寛永年中に初めて異国から来たとある。寺島良安の『倭漢三才図会』には西瓜は慶安年中に黄檗の隠元が入朝の時、西瓜、扁豆《インゲンマメ》等の種子を携えてきて初めてこれを長崎に種《う》えたとある。すなわち上の寛永よりは少し後ちである。そして右のインゲンマメは Dolichos Lablab L[#「L」は斜体]. を指している。すなわちこれが隠元携帯の本当のインゲンマメである。今日いう Phaseolus vulgaris L[#「L」は斜体]. のインゲンマメは隠元とは無関係の贋のインゲンマメであって、隠元の名を冒しているものであることを承知していなければならない。『大言海』にはこの新旧二つのインゲンマメを一種の下に混説してあって、明かにその正鵠を失している。大槻先生にも似合わないことだ。
今日では淡緑色皮の円いスイカ、楕円形で皮に斑紋のあるスイカが普通品だが、もっと前、私共の若い頃のスイカの普通品のまん円い深緑色皮のものであったが、それがいつとはなしに世間になくなった。そしてこのスイカの種子は大きくて黒色であった。これに比べると今日のスイカの種子は色も違い形も楕円形で小さい。右の深緑色球形のスイカは徳川時代から明治時代へかけての普通品で、小野蘭山《おのらんざん》の『本草綱目啓蒙』にも「皮深緑色ニシテ※[#「襄+瓜」、101−10]《うりわた》赤ク子黒キモノハ尋常ノ西瓜ナリ」とある。岩崎灌園《いわさきかんえん》の『本草図譜』にもその図を載せ、「六七月に瓜熟す皮深緑肉白色※[#「襄+瓜」、101−11]紅赤色子は黒色なり此物尋常の西瓜なり」と書いてある。しかしこの時分でも西瓜の変わり品が幾種かあって、円いのも長いのもまた皮に斑のあるものもあった。そしてその名もいろいろで、例えば白スイカ、木津スイカ、赤ホリ(伊勢赤堀村の産)、長スイカ、ナシキンなどである。また当時皮と※[#「襄+瓜」、101−14]とが黄色でアカボウと呼ぶものもあった。また皮は緑色で中身の※[#「襄+瓜」、101−15]が黄色の黄スイカもあった。また袖フリという極く小さい西瓜もあった。
中国人は常に種子を食する習慣がある。すなわち歯でその皮を割りその中身の胚を味わうのである。食べ慣れないとなかなか手際よくゆかない。それにはその種子が大きくないと叶わんので、中国では特に種子食用の西瓜がつくられていると聞いたことがあった。
ギョリュウ
日本へ昔|寛保《かんぽ》年中に中国から渡って植えてある※[#「木+蟶のつくり」、第3水準1−86−
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