になりました。
幸に入学しましたが、入学すると今までと違って、ぐずぐずしてはいられません。乗物の不自由な頃ですから、お祖母様と一緒に本郷の素人《しろうと》下宿に移り、そこから学校通いです。それでもう福羽邸通いはやめました。
学校を終るとすぐに縁づきましたので、福羽氏にはいよいよ御疎遠になりましたが、事あるごとにお知らせだけはしておりました。
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御文細々拝見、先般も難有《ありがたく》候。皆々様、御安全めで度、くれぐれ御悦申上候。小生年賀にて森さまへさし上候事細々御示。御老人さまへは歓之事《よろこびのこと》難有存候。此度森さま御祝品御入念|痛入《いたみいり》候。御礼|御序《おついで》に御頼《おたのみ》申候。猶《なお》あなたよりも御祝之品に預り痛み入候。いづれ是《これ》より御礼|可申上《もうしあぐべく》候。扇子|丈《だけ》あり合《あわせ》を呈《ていし》候。御入手|可被下《くださるべく》候。御出張之先之事、御案も候半。森御老人之事、くれぐれ御案じ上候。猶ほあなた様方も御留守|者《は》嘸々《さぞさぞ》御配意と存じ申候。学士院之選挙人と申候。いかゞ相成候哉と存候。此方より
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