、天狗の寄合《よりあい》に好い場所ですね、といわれました。光子さんにその話をしましたら、また先生の例の癖、と笑われました。小出氏の亡くなられた時の兄の追悼の句があります。
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おもしろいおやぢと春のつれて行く
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   福羽氏の手紙

 近頃あちこち移転するために、手廻りのものを片附けました時、古い手紙の束を見出しました。種々の人のがありますが、その中で一番古いのは福羽美静《ふくばびせい》氏のです。封筒はありませんが、文面に拠って大抵時がわかります。
 福羽氏は津和野藩士ですが、中央に出て出世をなすったので、西周《にしあまね》氏の男爵、福羽氏の子爵が郷人の誇なのでした。福羽氏は侏儒《しゅじゅ》でした。親御《おやご》さんが、その体では見込がないから廃嫡する、といわれた時、どうか少し待って下さい、必ず何か為遂《しと》げますから、と泣いてお頼みになり、江戸へ出て国学を専攷《せんこう》して、世に許されるようになりましたので、明治天皇御即位の時の制度などは、福羽氏の創意に基《もとづ》いたように聞きました。御所では両陛下の御歌を拝見せられ
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