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竹取翁 (哀願するごとく)お若い方、お願い致しますぞ。儂の話を信じて下されますな?……儂はすっかり話してしもうたのじゃ。貴方にだけはすっかり話してしもうたのじゃ。儂の夢を伝えて下さるのは貴方じゃ。貴方をおいて他《ほか》にはないのじゃ。とこしえの後までもなよたけの夢を伝えて下され。……おう、何やら儂は身も心も軽々として来た。……儂はいよいよ無明の闇の中へ姿を消す時が来たらしいのじゃ。
文麻呂 お爺《じい》さん! 何をおっしゃるのです!……
竹取翁 信じて下さりますな? お若い方、なよたけは天女じゃ。信じて下さりますな?
文麻呂 お爺さん! なよたけは……
竹取翁 なよたけは天女じゃ! 本《もと》光る若竹の筒の中から生れた天女じゃ! お若い方、信じて下さりますな?
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烈しい風の音。その中から幻聴《げんちょう》のようにわらべ達の声がする。
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わらべ達の声 信じるの! 文麻呂! そんなこと……
竹取翁 なよたけは月の都から送られて来た天女じゃ! 人の世の女として
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