はよし、たゞ樹の形が殆んど同じ、その類型的なのはよくない。全体的雰囲気に救ひを求めすぎた感あり。
△和高節二――黒の色彩に新味あり、牛の下部へ鶏を配置したのは成功、平和と素朴とが洗練された形式でにじみ出てゐた、女の冠り物と顔の色が少し強すぎて調和を破つてゐる。
△岡田昇――『凪』漁師の母子の生活が良く出てゐた、ただ画面が汚ない感がした、生活的な庶民性を描くこと賛成であるが、画面はあくまで美しく処理することである、海のやゝカサ/\とした潮気を含んだ画面の効果はよく出てゐた。
△不二木阿古――『将棋親旧』白の全体のまとめはうまい、人物中離れて坐つてゐる少女は少し投げ出したといふ形で親切な観方ではない。
△堂本印象――『観世音』現世の苦を語るものとしては少し象徴的すぎる、線は整理されてさすがに形の制約を知つてゐるが、叙述的な絵画の方法をとつたにしては、バラ/\な図案化がある散漫である。
△横山大観――『雲翔る』大観のものといふ先入観を入れなければ批評の出来ないやうな絵である、画庫から何時でも引出して出品できさうな凡作である。
△松元道夫――『花苑』柔らかい花弁のまとめあげ、茎もよく描いてある
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