タリと押してゆく術を知つてゐる、それを知つてゐる人でなければ氏に反駁はできない、ただ蔭にまはつてガア/\言ふだけである。
△仰木ゲルトルード氏――『バラとカーネション』はいゝ神経である、然し日本人にはその佳さは理解されないだらう、殊に『ポトレー』の着物の色はヨーロッパ的理解であの色感の西洋的滋さといふものは、東洋人には理解困難なものである、この人の陰影のとりかたの明確性と作者の神経が細かいから少しも不自然でない、『冬の富士』は失敗作だらう。
△藤田太郎氏――『孔雀の見える窓』は、青山義雄と[#「と」に「ママ」の注記]に優るとも劣らない確かさがある、対象の理解の素直さ、色調の遊びが案外に少ない『金魚鉢』にまあ、まあ良しで『烏賊とほうぼう』は甚だ良ろしくない。
△平塚運一氏――(以下版画である)『日蓮岬』では波の停滞と動揺とを巧みに表現してゐてさすがである、岩の起伏も整つた上に変化があつて良かつた。
△棟方志功氏――『空海領』は戯画といふべきだらう、線の連絡の面白さをかふ。
△川西英氏――『新緑』は佳作。[#底本では「。」が欠如]
△ブブノ※[#濁点付き片仮名ワ、1−7−82]氏――木版画
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