座を勤めませう。
○いざり一、然も君等より朗らかに
○いざり二、然も君等より勇敢に
○いざり三、然も君等より人間的に
○いざり四、然も君等より大胆に
然も君等より目的に向つて
○合唱いざり、朗らかに、勇敢に、人間的に、大胆に、目的に向つて、――さあ始めよう、
○いざり一、(元気よく)さあ頼むよ、鳴物を、太鼓を
○いざり二、(皮肉に)お願ひしますよ、タンバリンを
○いざり三、いざりの生ひ立ちを過去の物語りを、御披露しませう。
(いざりの群賑やかに踊り出す、膝頭をコツ/\と音させながら)
ラッパの音加はる。カスタネットの音加はる、合唱隊は直立して歌ふ、四人のいざりが身振面白く跳ねながら踊る。
○合唱婦人、こゝに四人の
いざりの兄弟がゐた(タンバリン)
○合唱男、彼等は生れつきの
いざりではなかつたらう(太鼓)
○合唱婦人、あるとき四人が
仲良く揃つて山へ
獣をとりに出かけた
谷底をふとみをろすと(タンバリン)
(照明、幻想的な青)
○合唱男、獲物がみつかつたか、(太鼓)
○合唱婦人、ゐた、ゐた、ゐたよ、
大きな奴がさ
虎かとみれ
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