舌《ぢやうぜつ》をもつて
敵を圧倒せよ、
牡丹のやうに美しく咲いて
美しく散れ
いゝ加減、政治上の敗北に
のたうち廻ることを
インテリゲンチャに贈呈しろ
過去は過去のみ何ものにも非ざるぞ――。
苦痛に就いては
我等に偉大なる忘却の精神がある、
おゝ、青年よ、
平然と過失を
犯すことは青年の権利だ、
われらは過失を目標としてゐない、
だが過失を怖れては
何事も為し得ないだらう、
再び握れ、熱いものを、
春は青年の体内から――、
氷の中に閉ぢこめられるな
べんべんと季節の
やつてくるのを待つな、
精神の春をもつて
季節の春を迎へ撃て、
いつまでも君は
政治と文学との問題で
待合風にイチャツイテゐるのだ、
いつまでも母親を失つた
児のやうにひがむな
君は君の頭の中に
組織委員会をつくつたらいゝ、
プロレタリアの運命よ、
ひしとお前の寄り添ふときに
恋人のやうに愛することができる、
だがとほく離れてみるとき
お前はみじめだ、
あゝ、若さの情熱のために
われらは、われらの運命を
手離すことができない、


火花のやうに稼ぎださう

友よ、私が愚劣な人間であるか、
賢明な人間であるか証明してくれ、
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