て呉れた
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だい一の層からはひさしのとれた子供のしやつぽ
第二の層からは片つぽの白足袋とぱいなつぷるの空罐
だい三の層からはあきあじの骨と短い防寒靴
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それぞれはみな春の歓迎者で提灯行列の参加者である
一九二二年作
散文詩 ローランサンの女達よ
可憐なる夢幻の女性マリー、ローランサンの芸術よ、抒情と優美のマスクをかむつたかよわい闘士可愛らしい反抗者よ、そなたが描く男性を象徴した斑馬、女鹿、獅子、犬、すべての前生は詩人であつたといふ獣達は、女性の前には愚なる情慾の征服者で西班牙太鼓《スペインたいこ》、六絃琴をもつたごきげんとり、少女等《をとめら》の玩具となり、夫人等の足を舐め髪の毛に接吻をする従僕であるといふのか、私はローランサンを愛する、そしてそなたが男性を皮肉な情慾の屈服者として玩弄物視したかよわい反抗を愛すると同時に男性の片割れとしてそなたの皮肉な芸術観にたいして地上に住むすべての女性にたいしてこの一文を贈る。
わたしの可愛いマリー、ローランサンの女達よきみらはいつたい何処から来たのだ、不思議な着物を着ていつの間に私等の踊りの仲間に入つてきたのか、低い口笛
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