重力との関係、並びに磁気と光との関係に終る。この間に発表した論文は数多く、題目を列べただけで、数頁にわたる。けれども電気磁気に関する重要なる論文は、「電気の実験研究」と題する三巻の本におさめられ、電気磁気以外のおもなるものは、「化学および物理学の実験研究」と題する一冊の本におさめられている。
 今便利のため、この四十四年を三期に分とう[#「三期に分とう」に傍点]。第一期[#「第一期」に傍点]は一八一六年より三〇年に至り、種々の方面の研究をした時期で、後の大発見の準備時代と見るべきもの。次は[#「次は」に傍点]一八三一年より三九年に至る間で、電磁気学上における重大の発見に[#「重大の発見に」に傍点]、続ぐに重大の発見を以てした黄金時代[#「続ぐに重大の発見を以てした黄金時代」に傍点]とも見るべきもの。遂《つい》に健康を害して、しばらく休養するの止むなきに至った。再び健康を回復して研究に従事したる、一八四四年より六〇年を第三期[#「第三期」に傍点]とし、この間に磁気と光との関係並びに反磁性の大発見をなした。

    第一期の研究

 第一期に関する研究の大要を、年を逐うて述べよう。

 
前へ 次へ
全194ページ中111ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
愛知 敬一 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング