との戦争に加わって、一と旗あげよう[#「一と旗あげよう」に傍点]と思い立ち、出かけたが、途中でストラスブルグを過ぐる時、ババリアのマキシミリアン王子がフランスの大将という資格で観兵式をやっている所を通りかかった。マキシミリアンはルムフォードの雄々しい姿を見て呼びとめ、話をしている裡《うち》に、アメリカの独立戦争の時に対手方であったこともわかり、マキシミリアンは叔父の選挙公にあてた推挙状をくれた。それでババリアに仕えることになり、英国王の許可を受けたが、このとき英国王は彼をナイトに叙した[#「ナイトに叙した」に傍点]。一七八四年のことで、年は三十一歳[#「年は三十一歳」に傍点]であった。それからババリアで、陸軍大臣[#「陸軍大臣」に傍点]、警視総監[#「警視総監」に傍点]、侍従兼任[#「侍従兼任」に傍点]という格で、軍隊の改革をやる、兵器の改良をやる、貧民の救助をやる、マンハイムやミュンヘンあたりの沼地を開拓するという風で、非常に敏腕を振った[#「非常に敏腕を振った」に傍点]。大砲の改良につきて研究していたとき、砲身に孔を開ける際に熱を出すのを見て、仕事より熱の生ずる[#「仕事より熱の生
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