拵えております。一巻は既に出来上りましたし、二巻を印刷して殆ど出来上っております。私とレビー氏との出版主任でやっております。これは震災後私が西洋に行きました時に、大正九年にフランスで私も加わって決議したのであります。仏教辞書を拵えるということについては日本学者の協力は必要であるから、日本で拵えて送ってくれというふうの話でありますから、こっちでも金がなくては指を染めることも出来ない。そのうちに向うがたまらなくなってレビー博士が日本に出て来た。二、三人連れて來て日仏会館で編纂している。こっちも加勢して進行している。幸いに大阪の和田氏が編纂費を出してくれるので一巻はすでに出版した。評判も相当に宜しいので一同喜んでいるのであります。

         九

 とにかく一切経を向うの人が平気で読めるようにしたいという希望であります。日本にこれだけの偉大なる文字があるが、それを辞書もなく、索引もなく、註釈もなくて、自由自在に読むものは西洋人にはない。日本人の力を借りなければいけないのは当然である。こういうことがはっきり西洋の人の頭に今では分ってきたのであるからかかる順序に進んだのであります。とに
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