、ごめんなさい。
母 もうこれから、そんなことするんじゃありませんよ。お家《うち》はお金持じゃないんですからね。まずしいお家では、みんなが、品物をだいじに使わなきゃ、いけないんですよ。
長男 おそくなるからもういこうよ。もうみんな、お宮へいってるよ。
母 よし坊ちゃんのお靴《くつ》、おまえにはけるのかい?
次男 うん。
母 じゃあ、あれをはいてらっしゃい。
長女 あ、よし坊が目をさました。
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(みんな病気の子の方を見る。沈黙)
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三男 にいちゃんたち、どこへいくの?
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(母親、目顔で祭にいく子どもたちにだまっておいでと命ずる)
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母 にいちゃんたちはね、学校で式があるので、いかなきゃならないんですよ。
三男 うそいってら。
母 うそじゃありませんよ。お昼からね、校長先生のお話があるのさ。
三男 かあさん、うそいってるよ。顔見ると、ちゃんとわからあ。
母 あら、この子は。
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