ているのだろうか?

三月×日
「セント・アイヴス」進行中の所へ、六ヶ月以前に註文した参考書が漸《ようや》く到着。一八一四年当時の囚人が斯《か》くも珍妙な制服を着せられ、一週二回ずつ髭《ひげ》を剃《そ》っていたとは! すっかり書きかえねばならなくなった。
 メレディス氏より鄭重《ていちょう》な手紙を戴く。光栄なり。「ビーチャムの生涯」は今なお南海に於ける我が愛読書の一つだ。
 毎日オースティン少年の為に歴史の講義をしているほか、最近、日曜学校の先生をもしている。頼まれて面白半分しているのだが、今から菓子や懸賞などで子供達を釣っている始末だから、何時迄続くか分らぬ。

 バクスタアとコルヴィンとの立案で、私の全集を出そうと、チャトオ・アンド・ウィンダス社から言って来る。スコットの四十八巻のウェイヴァリ・ノヴルズと同じ様な赤色の装釘《そうてい》で、全二十巻、千部限定版とし、私の頭文字を透かし入りにした特別の用紙を使うのだそうだ。生前に、こんな贅沢《ぜいたく》なものを出して貰う程の作家であるか、どうかは、些《いささ》か疑問だが、友人達の好意は全く有難い。しかし、目次を一見して、若い時分の汗顔
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