のマターファの場合の厳罰と比べて余りにも不公平である。父のタマセセが昔、独逸《ドイツ》人に擁立された虚器《ロボット》だった関係で、小タマセセには一部独逸人の支持があったからだ。スティヴンスンは又、無益な抗議を方々に向って試みた。小タマセセに厳罰を与えよ、というのでは、勿論ない。マターファの減刑を求めたのだ。人々は最早、スティヴンスンがマターフアの名を口に出すと、笑出すようになった。それでも彼はむき[#「むき」に傍点]になって、本国の新聞や雑誌にサモアの事情を繰返し繰返し訴えた。
 今度の騒ぎにも矢張首狩が盛んに行われた。首狩反対論者のスティヴンスンは、早速、首を斬取《きりと》った者に対する所罰を要求した。此の乱の始まる直前に、新任のチーフ・ジャスティスのイイダ氏が議会を通じて首狩禁止令を出しているのだから、之は当然である。しかし、此の所罰は実際には行われなかった。スティヴンスンは憤った。島の宗教家共が案外首狩に就いて無関心なのにも、彼は腹を立てた。目下の所サヴァイイ族は飽く迄首狩を固執しているが、ツアマサンガ族は首の代りに耳を斬取るだけで我慢しているのだ。かつてのマターファの如きは、部
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