C1[#「c,1」は下付き小文字], rd,1[#「d,1」は下付き小文字] …… ra,2[#「a,2」は下付き小文字], rb,2[#「b,2」は下付き小文字], rc,2[#「c,2」は下付き小文字], rd,2[#「d,2」は下付き小文字] …… ra,3[#「a,3」は下付き小文字], rb,3[#「b,3」は下付き小文字], rc,3[#「c,3」は下付き小文字], rd,3[#「d,3」は下付き小文字] ……を交換者(1)、(2)、(3)に対する交換後におけるこれら商品の稀少性であるとすれば、交換後には、
[#ここから4字下げ]
[#式(fig45210_113.png)入る]
[#ここで字下げ終わり]
である。これをまた次のように表わすことも出来る。
[#ここから4字下げ]
 va[#「a」は下付き小文字]:vb[#「b」は下付き小文字]:vc[#「c」は下付き小文字]:vd[#「d」は下付き小文字]: ……
::ra,1[#「a,1」は下付き小文字]:rb,1[#「b,1」は下付き小文字]:rc,1[#「c,1」は下付き小文字]:rd,1[#「d,1」は下付き小文字]: ……
::ra,2[#「a,2」は下付き小文字]:rb,2[#「b,2」は下付き小文字]:rc,2[#「c,2」は下付き小文字]:rd,2[#「d,2」は下付き小文字]: ……
::ra,3[#「a,3」は下付き小文字]:rb,3[#「b,3」は下付き小文字]:rc,3[#「c,3」は下付き小文字]:rd,3[#「d,3」は下付き小文字]: ……
:: ……………………………
[#ここで字下げ終わり]
 ここまでは、交換方程式を作り、かつ解くに当って、無限小の量ずつ消費することの出来る商品、すなわち連続的な利用曲線または欲望曲線をもつ所の商品しか考えなかった。けれども、性質上ある単位ずつしか消費され得ない商品、すなわち不連続な利用曲線または欲望曲線をもつ商品の場合も考えねばならない。かかる場合はすこぶる多い。例えば家具、衣服の場合などである。第一のベッド、第一の衣服、第一足の靴等の利用と、同じ性質の第二の物の利用との間、またはこれら第二の物の利用と第三の物の利用との間には、常にかなりの強度の差がある。この差は時には著しく大である。跛者にとっての第一対の松葉杖、近視眼者にとっての第一対の眼鏡、職業音楽家に対する第一のヴァイオリンはいわば欠くことの出来ないものである。第二対の松葉杖、第二対の眼鏡、第二のヴァイオリンは、いわば、余分のものである。これらのすべての場合にあっては、二商品しか無かったときと同じく、多数の商品についても、稀少性の表の中に、充された最後の欲望の強度と充されない最初の欲望の強度との平均にほぼ等しい比例項を、特に注意線を引いて、記入せねばならぬ。
 その上に、ここでもまた、一個または多数の項が、与えられた交換者の諸稀少性のうちに欠けていることがあり得る。これは、この交換者がある商品を所有していないのではあるが、市場価格ではこれを需要しない場合に、またはこれを所有しているが、所有する量の全部を供給する場合に、常に起ることである。富める者は、充された最後の欲望は多数であって、かつこれらの強度は大ではない。反対に貧しい者は、充された最後の欲望は少数であり、かつそれらの強度は大である。そしてここでもまた、二商品の場合と同じく、多数の商品の場合にも、右の表中に、括弧の中に入れて、消費せられた他の商品で表わした消費せられない商品の価格に前者の稀少性を乗ずることによって得られる項を記入することが出来るはずである。
 これらの二つの留保をすれば、次の命題を立てることが出来る。――交換価値は稀少性に比例する[#「交換価値は稀少性に比例する」に傍点]。
[#図(fig45210_114.png)入る]
 一三四 一方において、(A)、(B)、(D)を無限小量ずつ消費せられ得る商品であるとし、従って、αr,1[#「r,1」は下付き小文字]αq,1[#「q,1」は下付き小文字], αr,2[#「r,2」は下付き小文字]αq,2[#「q,2」は下付き小文字], αr,3[#「r,3」は下付き小文字]αq,3[#「q,3」は下付き小文字], βr,1[#「r,1」は下付き小文字]βq,1[#「q,1」は下付き小文字], βr,2[#「r,2」は下付き小文字]βq,2[#「q,2」は下付き小文字], βr,3[#「r,3」は下付き小文字]βq,3[#「q,3」は下付き小文字], δr,1[#「r,1」は下付き小文字]δq,1[#「q,1」は下付き小文字], δr,2[#「r,2」は下付き小文字]δq,2[#「q,2」は下付き小文字], δr,3[#「r,3」は下付き小文字]δq,3[#「q,3」は下付き小文字](第五図)を交換者(1)、(2)、(3)に対するこれらの商品の連続な利用曲線または欲望曲線であるとする。他方において、(C)は性質上一単位ずつしか消費し得られない商品であるとし、従って、γr,1[#「r,1」は下付き小文字]γq,1[#「q,1」は下付き小文字], γr,2[#「r,2」は下付き小文字]γq,2[#「q,2」は下付き小文字], γr,3[#「r,3」は下付き小文字]γq,3[#「q,3」は下付き小文字] は交換者(1)、(2)、(3)に対するこの商品の不連続な利用曲線または欲望曲線であるとする。2, 2.5, 0.5 を(A)商品で表わした(B)、(C)、(D)の価格であるとする。
 私の図の例においては、交換者(1)は富める人であり、(A)、(B)、(C)、(D)商品をそれぞれ 7, 8, 7, 6 量消費し、その結果それらの稀少性は弱いものとなり、それぞれ 2, 4, 6, 1 であるとし、かつ面積 Oqa,1[#「a,1」は下付き小文字]ra,1[#「a,1」は下付き小文字]αr,1[#「r,1」は下付き小文字], Oqb,1[#「b,1」は下付き小文字]rb,1[#「b,1」は下付き小文字]βr,1[#「r,1」は下付き小文字], Oqc,1[#「c,1」は下付き小文字]rc,1[#「c,1」は下付き小文字]γr,1[#「r,1」は下付き小文字], Oqd,1[#「d,1」は下付き小文字]rd,1[#「d,1」は下付き小文字]δr,1[#「r,1」は下付き小文字] によって表わされる相当に大きい有効利用の合計量を得ているとする。商品(A)、(B)、(D)の稀少性 2, 4, 1 は価格 1, 2, 0.5 に正確に比例する。(C)の稀少性 6 は、(C)の充された最後の欲望の強さ 6 と充されない最初の欲望の強さ 4 との中間の数、(次の表で下線を引いておいた)5=2×2.5 によって置き換えられねばならぬ。交換者(2)は貧しい人であって、(A)と(D)とをそれぞれ 3 と 2 の量を消費し、それらの稀少性は強くて 6 と 3 とであり、面積 Oqa,2[#「a,2」は下付き小文字]ra,2[#「a,2」は下付き小文字]αr,2[#「r,2」は下付き小文字], Oqd,2[#「d,2」は下付き小文字]rd,2[#「d,2」は下付き小文字]δr,2[#「r,2」は下付き小文字] によって表わされる多くない有効利用の合計量を得ている。しかしこの貧しい人は(B)も(C)も得ることが出来ぬ。なぜならこの人の稀少性の系列に現われるべき数 12=6×2, 15=6×2.5 はこれらの商品の充されるべき最初の欲望の強さ 8 と 11 を超えるからである。そして交換者(3)は中産者であって(A)、(B)、(D[#「D」は底本では「C」])をそれぞれ 5, 4, 3 量消費し、平均稀少性は 4, 8, 2 であり、面積 Oqa,3[#「a,3」は下付き小文字]ra,3[#「a,3」は下付き小文字]αr,3[#「r,3」は下付き小文字], Oqb,3[#「b,3」は下付き小文字]rb,3[#「b,3」は下付き小文字]βr,3[#「r,3」は下付き小文字], Oqd,3[#「d,3」は下付き小文字]rd,3[#「d,3」は下付き小文字]δr,3[#「r,3」は下付き小文字] によって表わされる有効利用のかなりの合計量を得ている。しかしこの人は(C)をもっていない。なぜなら稀少性の系列中に現われるべき数字 10=4×2.5 はこの商品の充されるべき最初の欲望の強度 8 を超えるからである。有効稀少性でない可能的稀少性(〔rarete's virtuelles〕)に相当する数を括弧の中に入れれば、次の表が得られる。
[#ここから3字下げ]
 1:2:2.5:0.5
::2:4:5[#「5」に傍線][#「5」の傍線は底本では欠落]:1
::6:(12):(15):3
::4:8:(10):2
[#ここで字下げ終わり]
[#図(fig45210_115.png)入る]
 一三五 平均稀少性の比は、既に知ったように、個人的稀少性の比と同一である。ただ平均を作るには、下線を引いた比例数と括弧内の比例数をも考慮中に置かねばならぬ。これだけの条件を付して、(A)、(B)、(C)、(D)……の平均稀少性を Ra[#「a」は下付き小文字], Rb[#「b」は下付き小文字], Rc[#「c」は下付き小文字], Rd[#「d」は下付き小文字], ……と呼べば、方程式
[#ここから4字下げ]
[#式(fig45210_116.png)入る]
[#ここで字下げ終わり]
に、方程式
[#ここから4字下げ]
[#式(fig45210_117.png)入る]
[#ここで字下げ終わり]
を置き換えることが出来る。これらの方程式は主要な経済問題の解決に全く決定的な役割を演ずる。
 一三六 交換価値の性質はかくも複雑な事実であり、ことに多数の商品がある場合にそうであるが、交換価値の性格はここに初めて明らかになってきた。va[#「a」は下付き小文字], vb[#「b」は下付き小文字], vc[#「c」は下付き小文字], vd[#「d」は下付き小文字] ……はいかなるものであるかといえば、それ自身は、不定であり任意のものであるが、これらの項の比例は、均衡状態において、すべての交換者におけるすべての商品の稀少性の共通にして同一な比を示すものである。従って、これらの項の二つずつの比は、任意の交換者における稀少性の二つずつの比に等しく、数学的表現を与えることが出来る。だから交換価値は本質的に相対的な事実であり、その原因は、常にひとり絶対的事実である所の稀少性にある(一)[#「(一)」は行右小書き]。ところで、各交換者に対しては、いかなる場合にも、商品m個のm個の稀少性しかあり得ないと同じく、均衡状態にある市場には、いかなる場合にも、これらm個の商品の交換価値m個の不定項しかあり得ない。そしてこれらの項の二つずつ組合わされて、これら商品相互間の m(m−1) 個の価格が成立する。この事情があるにより、ある場合には、計算上に項の比を記す代りに、任意項それ自体を記すことが出来る。あるいは更に一歩を進めて、均衡状態においては、各商品は、市場における他の一切の商品との関係において[#「市場における他の一切の商品との関係において」に傍点]、ただ一つの交換価値しかもたない[#「ただ一つの交換価値しかもたない」に傍点]といいたい人もあろう。だがかかる表現は、価値を絶対的のものと考える見方に偏している。だから、ここに問題とせられた事実を表わすには、一般均衡の定理の中の用語(第一一一節)または交換の解析的定義の中の用語(第一三一節)を用いるに如《し》くはない。
 一三七 利用と所有量とは常に価格の成立の第一原因であって、また条件でもある。
 いま均衡が成立し、商品(A)で表わした商品(B)、(C)、(D)の価格は pb[#「b」は下付き小文字], pc[#「c」は下付き小文字], pd[#「d」は下付き
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