図書館とも手をつなぎたい。このほうの蔵書カードはすでに約十万枚を繰り込んでいる。
さらに納本制度で入ってくる本を整理カードに印刷して、全国の図書館、研究所、会社などに流すこともこの九月からはじめているが、これは一枚一円七十五銭くらいで売ることができるようになった。約十五万枚を発送している。
国内の出版物の出版物目録は、月刊で出しているが、これを集めて今年末には年鑑を出す予定になっている。戦後はじめて完全な出版物目録ができるわけである。その中にはレコード、楽譜、地図もふくまれているが、将来は映画をも加えることを国立国会図書館法は命じている。雑誌記事索引も、自然科学、人文科学に別けて、毎月発刊し、二十六冊を既刊した。新聞の切抜きも、一枚の紙に一テーマをはりつける法で、すでに鉄のファイルに二十七箱、ずらりと並んで人々の利用に供しており、三宅坂の元参謀本部跡の分室の閲覧室の一つの偉観となっているのである。
考えてみれば、もはやかかる図書館はただ本を読む所ではなくして、日本民族の巨大な精神的中央気象台のように、全組織をあげて全体の様子を、刻々と記録づけてゆくところの組織の中心のような役目を
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