きんじゆつ》や、形而上學《けいじゝやうがく》などと同《おな》じ運命《うんめい》に至《いた》るものと思《おも》ふてゐたが、實《じつ》に驚《おどろ》く可《べ》き進歩《しんぽ》である。大革命《だいかくめい》とも名《なづ》けられる位《くらゐ》だ、防腐法《ばうふはふ》の發明《はつめい》によつて、大家《たいか》のピロウゴフさへも、到底《たうてい》出來得《できう》べからざる事《こと》を認《みとめ》てゐた手術《しゆじゆつ》が、容易《たやす》く遣《や》られるやうにはなつた。今《いま》では腹部截開《ふくぶせつかい》の百|度《たび》の中《うち》、死《し》を見《み》ることは一|度位《どぐらゐ》なものである。梅毒《ばいどく》も根治《こんぢ》される、其他《そのた》遺傳論《ゐでんろん》、催眠術《さいみんじゆつ》、パステルや、コツホなどの發見《はつけん》、衞生學《ゑいせいがく》、統計學《とうけいがく》などは奈何《どう》であらう……。』
 我々《われ/\》ロシヤの地方團體《ちはうだんたい》の醫術《いじゆつ》は如何《どう》であらうか、先《ま》づ精神病《せいしんびやう》に就《つ》いて云《い》ふならば、現今《げんこん》の病氣
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