いくわつ》を爲《な》して居《ゐ》る。壓制《あつせい》、僞善《ぎぜん》、醜行《しうかう》を逞《たくまし》うして、以《も》つて是《これ》を紛《まぎ》らしてゐる。是《こゝ》に於《おい》てか奸物共《かんぶつども》は衣食《いしよく》に飽《あ》き、正義《せいぎ》の人《ひと》は衣食《いしよく》に窮《きう》する。廉直《れんちよく》なる方針《はうしん》を取《と》る地方《ちはう》の新聞紙《しんぶんし》、芝居《しばゐ》、學校《がくかう》、公會演説《こうくわいえんぜつ》、教育《けういく》ある人間《にんげん》の團結《だんけつ》、是等《これら》は皆《みな》必要《ひつえう》缺《か》ぐ可《べ》からざるものである。又《また》社會《しやくわい》自《みづか》ら悟《さと》つて驚《おどろ》くやうに爲《し》なければならぬとか抔《など》との事《こと》で。彼《かれ》は其眼中《そのがんちゆう》に社會《しやくわい》の人々《ひと/″\》を唯《たゞ》二|種《しゆ》に區別《くべつ》してゐる、義者《ぎしや》と、不義者《ふぎしや》と、而《さう》して婦人《ふじん》の事《こと》、戀愛《れんあい》の事《こと》に就《つ》いては、毎《いつ》も自《みづか》ら
前へ
次へ
全197ページ中19ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
チェーホフ アントン の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング