よ》に付合《つきあ》つては下《くだ》さらんか、而《さう》して舊事《ふるいこと》を皆《みな》忘《わす》れて了《しま》ひませうぢや有《あ》りませんか。』
『然《しか》し私《わたし》は少《すこ》しも身體《からだ》に異状《いじやう》は無《な》いです、壯健《さうけん》です。無暗《むやみ》に出掛《でか》ける事《こと》は出來《でき》ません、何卒《どうぞ》私《わたし》の友情《いうじやう》を他《た》の事《こと》で何《なん》とか證《しよう》させて下《くだ》さい。』
 アンドレイ、エヒミチは初《はじめ》の一|分時《ぷんじ》は、何《なん》の意味《いみ》もなく書物《しよもつ》と離《はな》れ、ダリユシカと麥酒《ビール》とに別《わか》れて、二十|年來《ねんらい》定《さだ》まつた其生活《そのせいくわつ》の順序《じゆんじよ》を破《やぶ》ると云《い》ふ事《こと》は出來《でき》なく思《おも》ふたが、又《また》深《ふか》く思《おも》へば、市役所《しやくしよ》で有《あ》りし事《こと》、其自《そのみづか》ら感《かん》じた不愉快《ふゆくわい》の事《こと》、愚《おろか》な人々《ひと/″\》が自分《じぶん》を狂人視《きやうじんし》して
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