を有《も》つてゐるのを、面白《おもしろ》く感《かん》じ且《か》つ敬服《けいふく》致《いた》したのです、又《また》貴方《あなた》が今《いま》述《の》べられた私《わたくし》の人物評《じんぶつひやう》は、唯《たゞ》感心《かんしん》する外《ほか》は有《あ》りません。實《じつ》は私《わたくし》は貴方《あなた》との談話《だんわ》に於《おい》て、此上《このうへ》も無《な》い滿足《まんぞく》を得《え》ましたのです。で、私《わたくし》は貴方《あなた》のお話《はなし》を不殘《のこらず》伺《うかゞ》ひましたから、此度《こんど》は何卒《どうぞ》私《わたくし》の話《はなし》をもお聞《き》き下《くだ》さい。』
(十一)
恁《か》くて後《のち》、猶《なほ》二人《ふたり》の話《はなし》は一|時間《じかん》も續《つゞ》いたが、其《そ》れより院長《ゐんちやう》は深《ふか》く感動《かんどう》して、毎日《まいにち》、毎晩《まいばん》のやうに六|號室《がうしつ》に行《ゆ》くのであつた。二人《ふたり》は話込《はなしこ》んでゐる中《うち》に日《ひ》も暮《く》れて了《しま》ふ事《こと》が往々《まゝ》有《あ》る位《
前へ
次へ
全197ページ中124ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
チェーホフ アントン の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング