のか」と気の早い質問をした。
「そいつはまだわからない。しかし君たちのやうな青年がこの土地に沢山ゐるかどうか、それによつて早くもなり遅くもなるだらう。楊州の青年で抗日軍に参加してゐるものがまだ随分ありはせぬか?」
「多少はあると思ふが、現在楊州にゐないものでも、たゞ両親と一緒に避難してゐるものがたくさんある。何れは還つて来ると思ふ」
「避難してゐるところは何処が多いか?」
「上海、香港だ」
「小学校は現在どの程度に開いてゐるか?」
「まだごく少い。こゝでは私塾が大部分である。日本軍の許可を得なければ開校できないことになつてゐるから、今、その手続をしてゐる向きが多い。なかなかむつかしいらしい」
「新しい教科書はもう出来てゐるのか?」
「県教育局で目下編纂中だとのことで、自分のところでは臨時に刷物をこしらへてゐる」
「維新政府編纂のものがもう出版されてゐやしないか?」
「それは知らない」
 私は二人の来訪を謝し、再会を約して別れた。
 その後、桂班長に会つた時、県当局によつて編纂されてゐる新教科書がどんなものか見せてくれと話したところ、今まだ教育局長の手許で立案中だとのことであつた。編纂委
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