りをして、わらいさざめいて、ふざけっこしたり、歌をうたいあったり、それはそれは、にぎやかなことでした。とうとうこんなことで、なにもかも、とんとんびょうしにうまくはこんで、すえの妹のほうがまず、このやしきの主人のひげを、もうそんなに青くは思わないようになり、おまけに、りっぱな、礼儀《れいぎ》ただしい紳士《しんし》だとまでおもうようになりました。
 さて、うちへかえるとまもなく、ご婚礼《こんれい》の式がすみました。

 それから、ひと月ばかりたったのちのことでした。
 青ひげは、ある日、奥《おく》がたにむかって、これから、あるたいせつな用むきで、どうしても六|週間《しゅうかん》、いなかへ旅をしてこなければならない。そのかわり、るすのあいだの気ばらしに、お友だちや知りあいの人たちを、やしきに呼んで、里の家にいたじぶんとおなじように、おもしろおかしく遊んで、くらしてもかまわないから、といいました。
「さて、」と、そのあとで、青ひげは奥がたにいいました。「これはふたつとも、わたしのいちばん大事《だいじ》な道具《どうぐ》のはいっている大戸棚《おおとだな》のかぎだ。これはふだん使わない金銀の皿を入れ
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