は、靴《くつ》をスリッパにはきかえながら、小関氏の顔を見た。
「全部を娯楽会《ごらくかい》みたいなことに使うのはもったいないじゃありませんか。お任せした以上、いけないとおっしゃればそれまでのことですが、その一部分でも、全員集まっての意見交換に使ってもらいたいと思っているんです。」
「なるほど、いや、よくわかりました。そういうご希望であれば、その通りにいたさせましょう。変更《へんこう》するのは、わけはありません。」
朝倉先生は軽くこたえて、すぐその場で、次郎にそのことをつたえた。次郎はちょっと不安そうな顔をしたが、承知するよりほかなかった。
それから夕食までの時間が、四人にとってながい時間であったことはいうまでもない。とりわけ朝倉先生と小関氏にとってそうであった。二人は塾長室にはいって腰をおろしてはみたものの、どちらからもあまり口をきかなかった。朝倉先生は小関氏の「意見」を誘発《ゆうはつ》しないような適当な話題を見いだすのに困難を感じたし、小関氏は朝倉先生にすっかり見切りをつけて、もう自分の欲する話題を提供するのをいさぎよしとしなかったのである。
テーブルの上には、この塾堂にしては
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