朝倉先生の立っている近くに集まって来た。そして、手を高くあげて叫《さけ》んだり、拍手《はくしゅ》をしたりして、歓迎《かんげい》の意を表した。むろん、みんなの顔は笑いでほころびていた。それはちょうど町の群衆が凱旋《がいせん》の軍隊を迎える時のような光景であった。
 その間、先方の隊はわき目もふらず行進しつづけて来たが、やがてこちらの集まっている前まで来ると、「分隊止まれ」の号令で停止し、「左向け左」の号令で横隊《おうたい》になった。そして両翼《りょうよく》の嚮導《きょうどう》によって整頓《せいとん》を正され終わると、そのあとは壁《かべ》のように動かなくなった。
 同時に、こちらの歓迎のざわめきもぴたりととまり、あたりはしいんとなった。
 すると、それまで隊のあとから見えがくれについて来ていた背広の紳士《しんし》が、つかつかと進み出て、まず荒田老と、つぎに朝倉先生と、あいさつをかわした。年格好《としかっこう》といい、容貌《ようぼう》といい、その人が興国塾長の小関氏であることは、次郎には一目でわかった。
 小関氏は、あいさつをすますと、こちらの塾生たちの群をさげすむように見ながら、朝倉先生に
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