した種類の青年指導機関が、無事にその存在を許されるはすがない。それどころか、危険はあるいは、田沼先生や、朝倉先生や、小川先生などの身辺にまで及《およ》ぶかもしれないのだ。
かれは、そこまで考えると、田沼先生が、今日雪をおかしてさっそくここにやって来られる意味がわかるような気がして、いよいよ落ちつけなくなって来た。そんなことは考えすぎだ。ぱかな! と何度か自分を叱《しか》ってみたが、気持ちはどうにもならなかった。
講義が中休みになったらしく、廊下を歩く塾生たちのにぎやかな笑い声がきこえた。次郎の耳には、それが変にうつろにひびいた。そのうちに、二三名の塾生が事務室にはいって来て、すみの机で謄写版《とうしゃばん》をすりだした。――塾生たちは、分担の仕事の種類によっては、そのための特別の時間を与《あた》えられていなかったので、それを間にあうように果たすためには、どんなわずかな休み時間をでも活用することを怠《おこた》るわけには行かなかったのである。
謄写版をすりながら、かれらは話しだした。最初に口をきったのは、たしか青山敬太郎だった。
「農村の科学化とか共同化とかいうことも、あんなふうに話
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