で言葉をつづけた。
「だが、考えてみると、なさけないのは決して君らだけではない。こんなことを言っている私自身が、今朝は、君らに対して重大な過失を犯《おか》してしまったようだ。私は、さっき君らを非難して、平気で自分の良心を眠らせている人間だと言った。また、君らの奴隷根性がなさけないとさえ言った。こういう言葉は人間に対する最大の侮辱《ぶじょく》の言葉で、心に愛情をもつものの容易に口にすべきことではない。少くとも同じ屋根の下で、一つ釜《かま》の飯をたべながら、これから共同生活をやっていこうとする人たちの間では、決してとりかわされてはならない言葉なのだ。しかるに、私は、つい、自分の感情にかられて、そんな言葉をつかってしまった。それは、私に忍耐心が欠けていたからだ。いや、君らに対する愛情が、まだ十分でなかったからだ。私は、板木当番の乱暴な打ちかたを非難しながら、自分自身で、それとちっともちがわない過失を犯してしまった。私は、いま、それに気がついて、心から恥じている。同時に、私は、今日の私の言葉が、君らを強制して、盲従《もうじゅう》を強《し》いるような結果にならないことを、心から祈《いの》らずには
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