ほど、すらすらとはこび、ほとんど無修正だった。特異《とくい》な行事を期待していた塾生たちにとっては、多少物足りなく感じられたらしかったが、そのために、これという強硬《きょうこう》な主張も出なかった。最も多く発言したのは飯島だった。しかし、それも、自分の存在を印象づける目的以上の発言ではなく、たいていは原案賛成の意見をのべ、同時に進行係をつとめるといったふうであった。田川は、はじめから終わりまで、一言も口をきかなかった。
ただ、組織に関することで、室編成のほかに、生活内容の面から、いろいろの部が設けてあり、全員が期間中に、一度はどの部の仕事も体験するという仕組みになっていたので、その運営の方法や、人員の割り当てなどについて、いろいろの質問が出、その説明に大部分の時間がついやされたのであった。
就寝《しゅうしん》は九時半、消燈《しょうとう》十時ときまったが、懇談会を終わったときには、すでに九時半をすぎていた。
解散するまえに、朝倉先生が言った。
「これで、ともかくも、ここの生活設計がおたがいのものとしてできあがった。おたがいのものとしてできあがった以上、それがうまくいかなければ、おた
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