だ。それは私にもよくわかっている。しかし、私は、君らがこの塾堂の生活にもたえないほど弱い人間であるとは思っていないし、また思いたくもない。だから、私は、君らが何かの強制力にたよるまえに、まず君ら自身の良心にたより、人間として、君らの最善をつくしてもらいたいと思っているんだ。君らが、ほんとうにその気になりさえすれば、少なくとも、この塾堂の生活ぐらいは、何の強制もなしに運営していけるだろうと、私は信じている。君ら自身も、人間であるからには、そのぐらいの自信は持っていてもいいだろう。いや、持っていなければならないはずなのだ。もし君らに、それだけの自信、――人間としてのそれだけの誇《ほこ》りも持てないとすると、私としては、もう何も言うことはない。明日からの行事計画をたてることも、まったく必要のないことだ。……どうだ、飯島君、やはり強制がなくてはだめかね。」
「わかりました。」
 飯島は、いくぶんあわて気味にこたえた。それだけに、いかにも無造作《むぞうさ》な、たよりない答えだった。
「田川君は、どうだね。」
 田川は、それまで、眉根《まゆね》をよせ、小首をかしげて、いやに深刻そうに畳《たたみ》の
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