従います。」
「もし、私が、明日からの起床《きしょう》は午前三時、就寝《しゅうしん》は午後十一時ときめたとしたら?」
 田川は、かなりめんくらったらしく、眼玉《めだま》をきょろつかせたが、すぐ決然として、
「むろん、その通りにします。」
「よく考えてから、答えてくれたまえ。睡眠《すいみん》時間はわずかに、四時間だよ。」
「いいんです。覚悟をきめたら、がまんできないことはありません。ナポレオンは四時間しかねなかったんです。」
「なるほど。ナポレオンはそうだったそうだね。」
 と、朝倉先生は微笑しながら、
「しかし、一日や二日はがまんできるだろうが、一か月半もの期間、はたしてできるかね。」
「できます。」
「君はできても、ほかの諸君はどうだろう。」
「そうきまったら、その覚悟をするほかありません。それが共同生活です。」
「ふむ、なるほどそれが共同生活か。しかし、そう無理をしては、病人が出るかもしれないね。」
「そんなことで病気になるのは覚悟が足りないからです。」
「かりに君らの覚悟次第で病人は出ないとしても、飯島君がさっき言った実質的なことがお留守《るす》になる心配はないかね。」
「それも
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