ょっとこわくなるね。大河は別として、塾生たちには、すいぶん強くひびいただろう。」
「ええ――」
と、次郎はあいまいに答えたが、すぐ、
「それは、かなりひびいただろうと思います。」
「私の話も、朝倉先生の話も、すっかり嵐《あらし》に吹《ふ》きとばされた形だったが、こんなふうだと、今度の塾生は、いつもとは少し調子がちがうかもしれないね。」
「ええ、それはもう覚悟しています。」
「これからは、この塾の生活も、だんだんむずかしくなって来るだろう。しかし、いい試練だね。われわれにとってはむろんだが、塾生たちにとっても、こうした摩擦《まさつ》は決して無意味ではない。どうせ将来は、もっと大きなスケールで経なければならない試練だからね。」
次郎は眼をふせて、畳《たたみ》の一点を見つめているきりだった。
「軍人のああした話に、盲目的《もうもくてき》に引きずられるのも険呑《けんのん》だが、感情的に反発《はんぱつ》するのも険呑だ。時代はそんな反発でますます悪くなって行くだろう。あんな話を、相手にしない、――といっては語弊《ごへい》があるが、冷静に批判しながら聞くような国民がもっと多くならないと、日本は助
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