どすばしこい奴だな。」
「狐もさすがに面喰ったろう。」
「少々てれているらしいよ。」
「いい気味だ。あいつも、たまにはそんな目にあう方がいいだろう。」
「しかし、今年の五年生もそれで台なしだな。しょっぱなから、しかも新入生に対して味噌をつけたんでは。」
「少々気の毒になってくるね。」
「しかし、頭の悪い奴ばかりそろっているんだから、それがあたりまえだろう。」
「そんなこと言ってるが、来年はいよいよ僕たちの番だぜ、自信があるかね。」
「あるとも。われわれはもっと堂々たるところを見せてやるさ。少くとも、狐の奴みたいな、へまはやらんよ。あいつ、自分からわな[#「わな」に傍点]に飛びこんだようなものだからね。」
「狐がわな[#「わな」に傍点]に飛びこんだって! そいつは面白い。いったいどうしたっていうんだい。」
「何でも、新入生に対して、上級生が訓戒をしているのに、地べたばかり見て聴いているのは無礼だとか言ったそうだ。」
「なるほど、それではそのちびの新入生が狐の顔を穴のあくほど見つめていたっていうわけか。」
「そうだよ。だから、狐としては、それを生意気だとは、どうしても言えんわけさ。」
「そ
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