体格検査だけになったね。きょうは本田も合宿に遊びに来い。恭一君もどうだね、いっしょに? 午飯《ひるめし》二人分ぐらいどうにでもなるぜ。」
「でも、うちで心配しますから……」
と、恭一は次郎の顔をのぞきながら答えた。
「うむ、それもそうだね。……では、先生があとで君の家へ行くから、お父さんにそう言っといてくれ。」
恭一と次郎とは、酉福寺の門前でみんなにわかれ、家にかえって、まずそうに午飯をすますと、そのまま、人眼をさけるように二階にあがってしまった。そして、しばらくは、机に頬杖をついて、お互いに顔を見あっては、眼を伏せていたが、あとでは二人ともぽたぽたと涙をこぼしはじめた。
恭一は、そのうちに、ふいに立ちあがって、押入から二人分の夜具を引出し、それをいつものとおりひろげた。そして、
「次郎ちゃん、寝ようや。」
と、自分で先にその中にもぐりこんでしまった。
次郎は、やっと顔をあげ、恭一がのべてくれた自分の寝床をみつめていたが、急に飛びかかるように恭一の蒲団《ふとん》のうえに身を伏せた。
「僕、……来年はきっと及第するんだから、許してね。」
恭一は、返事をしないで、ふとんの中に身
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