くりさせるのだろうと、次郎も期待し、正木一家でもそう噂していたが、やっと二人が父につれられて来たのは、次郎が火傷をしてから五六日もたった頃であった。
 次郎の火傷が三人を驚かしたことはいうまでもない。しかし、俊亮は正木一家から一通り説明をきくと、
「いやどうも、いつまで経《た》っても仕様のない奴で。ご心配をおかけして申訳ありません。」と言ったきり、すぐ話をお民の病状にうつしてしまった。お民の話になると、みんなの調子ががらりと変った。半ば笑いながら火傷の話をしていたみんなの様子が急に沈んで行った。そばで聞いていた次郎は何だか置きざりにされたような気がした。そこで彼は恭一と俊三とを別のところにつれて行って、しきりに火傷の話をした。
 次郎はそれから二人を母の病室につれて行ったが、お民は、二人の顔を見ると、力のない微笑をもらしたきりだった。三人は手持無沙汰でしばらくそこに坐っていた。するとお祖母さんが、
「あちらで遊んでおいで、騒がないでね。」
 そう言われると、次郎はすぐ二人を庭につれ出した。
 そして自分の火傷をした現場を二人に説明した。
 俊亮は二人を残してその日のうちに帰った。帰りが
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