まではつづくまい。)
 と考えながらも、流石にいつもよりはずっと楽な気分になって、腰を落ちつけた。そして、すすめられるままに、一晩だけ、泊っていくことにした。
 次郎とお浜は、同じ蒲団の中にねたが、二人とも、容易に寝つかれなかった。眠ったかと思うと、すぐ眼をさまして、何度も冷たい夜具の中で、かたく抱きあった。
 しかし、翌朝次郎が眼を覚ました時には、お浜はもう寝床の中にはいなかった。次郎ははね起きて、家じゅうを探しまわったが、彼女の姿はどこにも見えなかった。彼は、昨夜彼女が風呂敷包を持って来ていたことを思い出して、そのありかを探してみたが、やはりそれも見つからなかった。
 彼はかなりうろたえた。しかし、誰にもお浜のことをたずねてみようとはしなかった。人に秘密にしていたものを失くした時のように、一人でそわそわと、家じゅうを歩きまわっていた。みんなは、彼のそうした様子を見ながら、わざとのように口をきかなかった。
 朝飯をすますと、彼はすぐ戸外に飛び出して、仲間を集めた。そして、いつものように戦争ごっこを始めたが、何となく気乗りがしなかった。「進め」の号令をかけて、仲間を前進さしておきながら
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