、自分だけは、ぽかんと道の真ん中に突っ立っていたりした。
「面白くないなあ。」
 とうとう仲間の一人が不平を言い出した。
「学校に行ってみようや。」
 他の一人が提議した。みんながすぐそれに、賛成した。
「前へ進め!」
 次郎はすぐ、彼らを二列縦隊に並べて、号令をかけた。彼はみんなの先顔に立って、今度は非常に元気よく歩き出した。
 むろん、他の子供たちは新校舎の方に行くつもりでいた。ところが、次郎は、別れ道のところまでくると、道を左にとって、旧校舎の方に行こうとした。
「どこへ行くんだい?」
「こっちだい。」
 みんなは列をくずして、がやがや言い出した。それからしばらくの間、彼らと次郎との間に論戦が交された。彼らは、あんな破れかかった学校なんかつまらない、と言った。次郎は、空家になった校舎の中であばれるのは面白い、と言った。議論は容易に決しなかった。
「僕一人で行かあ。」
 とうとう次郎は怒り出して、さっさと一人で旧校舎の方に歩き出した。するとみんなもしぶしぶそのあとについた。
 ところで、空家になった校舎の中で、存分にあばれまわることは、彼らの予期しなかった新しい楽しみだった。第一、
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