は、このごろ恭一や俊三に決して負けてなんかいないということを、お浜に話したかったが、どんなふうに話していいか、わからなかった。
「そう、弱虫なんかじゃありませんわね。ですから、乳母やも安心していますの。……でも、お祖母さんに乱暴なさるのはおよしなさいね。お父さんに怒られるといけませんから。」
「だって僕、お祖母さんは大嫌いだい。」
「でも、お祖母さんですもの、仕方がありませんわ。こないだのようなことをなさると、お父さんだって、默っちゃいらっしゃらないでしょう。」
「ううん? 父さん何も言わなかったよ。」
「そう? お母さんは?」
「母さんも、何も言わなかったよ。」
「ほんと?」
 お浜は不思議そうに訊ねた。
「ほんとうさ。このごろ母さんは、僕をあまりいじめなくなったんだい。」
「そう? それは次郎ちゃんがお利口におなりだからでしょう。」
 次郎はきまり悪そうな顔をしながら、
「こないだ絵本を買ってくれたよ。」
 お浜は、つい十日ばかり前に、正木のお祖母さんに、「お民もこのごろ少し考えが変って来たようだから、安心おし。」と言われたことを思いあわせて、いくらか明るい気持になった。
 そして
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