pシ域求法高僧傳に見えて居る、其の外長年の藥を求めに印度に赴いた、高僧がある、玄照は其の人である此の長年婆羅門とは、抑も、如何なる梵語の譯であるか判然しない、或は、具壽、又は長老の梵語に當る 〔A_yusmat〕《アーユシユマツト》[#sは下ドット付き](命壽あるもの)を配する學者があるが、是れは、明かにいけない、寧ろ、〔Di_rgha_yus〕《デイルガハーユス》(長命の)〔Cira−ji_vin〕《チラヂーヰン》(長生の)などの成語が適當である、又、盧迦溢多は 〔Loka_yata〕《ローカーヤタ》 の音譯としてあるが、是れは、賛成だが、しかし其の意味は、順世外道と云ふに至つて、人名とも見えない、察するに、當時の順世外道は今日の唯物論者と同じく、人間の生命などは、四大の和合から出來た現象と見るのであるから、或は此の派に屬する哲學者は、四大の配合如何によりて生命を延ばし、又不死の妙を致す方法を唱へたものと思はるゝ、今日の化學者を以て、これに比するは、聊か不倫ではあるが、昔時|錬金學者《アルケミスト》のやうなものであつたらう、かゝる哲學者が、印度に居ると云ふことを、誰が、高宗皇帝に奏聞
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