゙らでさえそれをきらっている。(タヒチ島の州会は最近死刑を廃した。)それよりなお数段文明の階段をくだって、スペインかロシアへでも行くがよい。
過去の社会の殿堂は、司祭と国王と死刑執行人との三つの柱に支えられていた。しかるに、すでに長い以前に一つの声が言った、神々は去れり[#「神々は去れり」に傍点]と。最近他のもう一つの声が起こって叫んだ。国王らは去れり[#「国王らは去れり」に傍点]と。いまや第三の声が起こって言うべき時である。死刑執行人は去れり[#「死刑執行人は去れり」に傍点]と。
かくて旧社会は一塊一塊と崩れてしまうだろう。かくて天意は過去の崩壊を完成してしまうだろう。
神々を愛惜した人々にむかっては、唯一の神がとどまっている、と言うことができた。国王らを愛惜してる人々にむかっては、祖国が残っている、と言うことができる。死刑執行人を愛惜するだろう人々にむかっては、何も言うべきものはない。
秩序は死刑執行人とともになくなりはしないだろう。なくなるなどと思ってはいけない。未来の社会の穹窿《きゅうりゅう》は、その醜い要石がなくても崩れはしないだろう。文明というものはあいついで起こる
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