て見せてやる」と歌いました。王《みこ》はどこまでも負けないで、
「あはは、しびよ。そちは魚《さかな》だ。いかにいばっても、そちを突《つ》きに来る海人《あま》にはかなうまい。そんなにこわいものがいては悲しかろう」とお歌いになりました。
 王《みこ》は、そんなにして、とうとう夜があけるまで歌い争っておひきあげになりました。そして、お宮へお帰りになるとすぐに、お兄上の意富祁王《おおけのみこ》とご相談なさいました。志毘《しび》はひとりでつけあがって、われわれをもまるで踏《ふ》みつけている。われわれのお宮に仕えている者も、朝はお宮へ来るけれど、それからさきは昼じゅう志毘《しび》の家に集まってこびいっている。あんなやつは後々のために早く討《う》ち亡《ほろぼ》してしまわなければいけない。志毘《しび》は今ごろは疲《つか》れて寝入《ねい》っているにちがいない。門には番人もいまい、襲《おそ》うのは今だとお二人でご決心になりました。そしてすぐに軍勢を集めて志毘《しび》の家をお取り囲みになり、目あての志毘《しび》を難なく切り殺しておしまいになりました。

       三

 お二人はもはや、お年の上でも十分
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