い女の人も来あわせておりました。するとそのころ、臣下の中でおそろしく幅《はば》をきかせていた志毘臣《しびのおみ》というものが、その大魚《おうお》の手を取りながら、袁祁王《おけのみこ》にあてつけて、
「ああ、おかしやおかしや、お宮の屋根がゆがんでしまった」と歌いだし、そのあとの歌のむすびを王《みこ》にさし向けました。王《みこ》は、すぐにそれをお受けになって、
「それは大工《だいく》がへただからゆがんだのだ」とお歌いになりました。すると志毘《しび》は重《かさ》ねて、
「いや、どんなに王《みこ》があせられても、わしがゆいめぐらした、八重《やえ》のしばがきの中へははいれまい。大魚《おうお》とわしとの仲《なか》をじゃますることはできまい」と歌いかけました。王《みこ》はすかさず、
「潮《しお》の流れの上の、波の荒《あら》いところにしびが泳いでいる。しびのそばにはしびの妻がついている。ばかなしびよ」とお歌いになりました。
そうすると志毘《しび》はむっと怒《おこ》って、
「王《みこ》のゆったしばがきなぞは、いかに堅固《けんご》にゆいまわしてあろうとも、おれがたちまち切り破って見せる。焼き払《はら》っ
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