古事記物語
鈴木三重吉

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)女神《めがみ》

|:ルビの付いていない漢字とルビの付く漢字の境の記号
(例)一本|欠《か》き

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)[#改頁]
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 目次

女神《めがみ》の死《し》
天《あめ》の岩屋《いわや》
八俣《やまた》の大蛇《おろち》
むかでの室《むろ》、へびの室《むろ》
きじのお使《つか》い
笠沙《かささ》のお宮
満潮《みちしお》の玉、干潮《ひしお》の玉
八咫烏《やたがらす》
赤い盾《たて》、黒い盾《たて》
おしの皇子《おうじ》
白い鳥
朝鮮征伐《ちょうせんせいばつ》
赤い玉
宇治《うじ》の渡《わた》し
難波《なにわ》のお宮
大鈴《おおすず》小鈴《こすず》
しかの群《むれ》、ししの群《むれ》
とんぼのお歌
うし飼《かい》、うま飼《かい》
[#改頁]


 女神《めがみ》の死《し》

       一

 世界ができたそもそものはじめ。まず天と地とができあがりますと、それといっしょにわれわれ日本人のいちばんご先祖の、天御中主神《あめのみなかぬしのかみ》とおっしゃ
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